2001年度授業紹介 ── 大学院

講座名 担当教員 講座内容
文化創造論II(夏・冬) 河合祥一郎 『ハムレット』を読む
大修館シェイクスピア叢書より2001年秋出版予定の『ハムレット』注釈本(河合祥一郎・高橋康也共編著)の初校ゲラを配布し、それをテクストとして、演習形式で授業を行う。
文化制度論I(夏・冬) 杉橋陽一 ベンヤミンの諸概念を整理する
ベンヤミンの邦訳テキストを使いながら、ベンヤミンの代表的な概念を整理する。 授業では、扱うテキストの担当者を決め、授業ごとに数人の担当者がテキストの概要を説明するとともに、そこにあらわれた主要−−と思われる−−概念や特徴を指摘する。
文化クリティシズムI(夏・冬) 高田康成 映画理論と映画史
映画理論については、Film Theory and Criticism (eds. Leo Braudy & Marshall Cohen)を頼りに古典的ともいえる基本的な考えを学習する。映画史については、戦後のイタリア映画を主な対象として、社会、思潮、歴史との関連を探りたい。比重としては、前者を夏学期に、後者を冬学期に主に扱うつもりである。
マルチメディア解析I(夏・冬) 佐藤良明 メディア研究とプリゼンテーション
この授業のねらいは以下のとおり。まず、(1960年代を中心とした)アメリカ商業文化に関わる論考を、毎週1本、英語で読むことで、この研究領域におけるアカデミックな立論の形に慣れていくこと。次に他人の論を、できるだけ正確に紹介すること。担当者はそこで触れられている映像や音源を集め、再生しながら、論点を説明しコメントを加えることが求められる。冬学期は参加者自身が、みずからのプリゼンテーションを行う形式にしよう。
伝統と創造II(冬) Patrick de Vos 開講時に指示する。
文化ダイナミクス演習I(夏) 高橋哲哉 開講時に指示する。
文化ダイナミクス演習II(夏) 高橋宗五 アドルノにおけるNaturgeschichteの概念
アドルノの哲学や芸術理論を考察する場合の中心概念の1つにNaturgeschichteがあります。今年の授業ではアドルノが1932年にフランクフルトのカント協会で行った講演Die Idee der Naturgeschichteを読むと同時に、それに関連したテクストを読みたいと思います。関連したテクストとしてはアドルノのNegative Dialektik、ルカーチのTheorie des Romans、ベンヤミンのUrsprung des deutschen Trauerspielsやマルクスのテクスト、そしてドイツで初めてこの概念を文化現象に応用しかつまたルカーチやベンヤミンにも大きな影響を与えたF. Schlegelのテクストなどを読みたいと考えています。実際にどのテクストをどのくらいの時間をかけて読むかはゼミの参加者との話し合いの上で決めたいと思います。
文化ダイナミクス実験実習I(夏) 小林康夫 花の哲学
日本の伝統文化における「花」をひとつの哲学的な概念として読み解くことを試みる。文化論というよりは、日本における超越生の形式を問題にする予定。
イメージ分析論(夏・冬) 刈間文俊 開講時に指示する。
表象技術論I(夏・冬) 岩佐鉄男 ケージと東洋思想
ジョン・ケージが「偶然性」の技法や「無意図の意図」という思想に到達するには、1930年代に彼が知ったインド、中国、日本の伝統的な思想が大きく影響している。 この授業ではいくつかの論考や彼自身の文章を読み、彼の作品を聴くことを通して、 ケージと東洋思想のかかわりを考えてみたい。
表象文化史II(冬) 一條麻美子 名誉論
文学作品を題材として、人間の行動を規定する要因としての「名誉」が、どのように描かれ、またどのように評価されているのかを考えてみたい。
アート・マネージメント論II(夏・冬) 松岡心平 能楽論と神道思想
世阿弥や金春禅竹などの能楽論の背景にある中世神道思想の言説の森に分け入りたいと思う。今のところ『大和葛城宝山記』のような、強力に仏教に媒介された両部禅道書などをテキストにしたいと考えている。
パフォーミング・アーツ論I(夏・冬) 石光泰夫 ベンヤミンを読む−−「親和力論」を中心に
ヴァルター・ベンヤミンの著作を、比較的注目されることの少ない「親和力論」を中心に、かつ身体論的側面を重視しながら、精読する。基本的にはドイツ語のテクストのみを用い、適宜、浅井健二郎訳(ちくま学芸文庫)を参照する。
論の性質上、ゲーテの『親和力』はたえず参照し、またベンヤミンの文学批評史上における位置をあきらかにするために、ロマン派や19世紀のビーダーマイヤー、あるいは写実主義の作家(当然ドイツ語圏が中心になる)にたいするベンヤミンの言及(たとえばシュティフター論、ヘーベル論)などをも頻繁にとりあげることにする。
表象文化論演習I(冬) 中島隆博 「不可能な裸」と「中国」
Francois Jullien, De l'essence ou du nu (Seuil, 2000)をテクストとして読み解きながら、中国とヨーロッパにおける裸に対する表象の差異そしてエステティークの差異を考察する。原文はフランス語だが、フランス語の知識に乏しくとも参加は可能。参照されている文献には中国語文献もあるので、中国研究の院生の参加があるとありがたい。
表象文化論演習II(夏) 松浦寿輝 死の表象
文学・芸術作品における「死の表象」=「表象の死」の問題を考える。受講者には何らかの形で調査・報告の義務が課せられるのでそのつもりでいてほしい。
表象文化論実験実習I(冬) 田中純 開講時に指示する。
表象文化論実権実習II(冬) 浦雅春 ロシアの視覚文化
ロシアの視覚文化を再考する。ビジュアル・アートはもちろん、演劇、映画、建築、ポスターなど幅広く視覚文化を扱う予定。時期的にはアヴァンギャルドからソッツ・アートの時代を対象とする。取り上げるテキストや文献については開講時に指示する。
表象文化論実験実習III(夏) 長木誠司 台本から見るオペラ
18世紀から20世紀までのオペラの台本を、原作との関係から分析しつつ、いまどのような台本が可能なのか、ということをディスカッションと評価を交えて検討する。各自の特異な言語による台本を選び、発表形式で進めるが、可能ならば、最終的には日本語のテクストを選んで、実際に台本の作成を試みる。
超域文化科学特殊演習I(冬) 滝浪幸次郎 開講時に指示する。