針貝真理子(HARIGAI Mariko)

専門分野:演劇学、ドイツ文学・思想

研究内容:主にドイツ語圏の演劇学を基盤としながら、日欧の現代演劇における「声」の演出美学について研究しています。また最近は、「声」という現象を鍵に、演劇美学と政治哲学の接点を探る試みに重点を置いています。

主要業績:
【著書】Ortlose Stimmen. Theaterinszenierungen von Masataka Matsuda, Robert Wilson, Jossi Wieler und Jan Lauwers, Bielefeld: transcript, 2018.

【共編著】平田栄一朗、北川千香子、針貝真理子編『文化を問い直すー舞台芸術の視座から』彩流社、2021年。(「罅割れる憧憬ークリストフ・マルターラー演出《美しき水車小屋の娘》における歌う主体の複数化と家父長制的文化への抵抗」pp. 215-237.)
【共著】縄田雄二編『モノと媒体の人文学 現代ドイツの文化学』岩波書店、2022年。(「現代演劇と〈声〉の文化 — 言語と身体、在と不在のあいだ」)
【共著】Mechthild Duppel-Takayama / Wakiko Kobayashi / Thomas Pekar (Hg.): Wohnen und Unterwegssein. Interdisziplinäre Perspektiven auf west-östliche Raumfigurationen, Bielefeld: transcript, 2019. (“Ort der Gespenster. Klänge und Stimmen in Time’s Journey Through a Room von Okada Toshiki” pp. 91-114.)
【論文】「都市の声,餌食の場所― ルネ・ポレシュ『餌食としての都市』における〈非場所〉の演劇 」『ドイツ文学 (156)』2018年。
【論文】「ベルギー・フランデレン文化圏から見る『ポストドラマ演劇』」『演劇学論集』2019年。
【翻訳】ガブリエレ・ブラントシュテッター「破局の幻想」(pp. 262-276.)『影の三部作』Berlin: Produktion Naoko Tanaka, 2017年所収。
【共訳】ヴェルナー・ハーマッハー(西尾宇広、針貝真理子共訳)「《共に》について/から離れて――ジャン=リュック・ナンシーにおける複数の変異と沈黙」(pp. 273-346.) 『多様体』第2号:総特集「ジャン=リュック・ナンシー」月曜社、2020年所収。
【共訳】ガブリエレ・ブラントシュテッター(古後奈緒子、針貝真理子共訳)「制作と稽古と継承のはざま──ピナ・バウシュの《春の祭典》が遺したもの」(pp. 43-63.)中島 那奈子、外山 紀久子編『老いと踊り』勁草書房、2019年所収。