2009年度授業紹介 ── 教養学部後期課程


講座名担当教員名講座内容
表象文化基礎論
(冬2)
河合祥一郎 シェイクスピアの哲学
シェイクスピアの作品世界にある認識論、時間論、言語論など、哲学とその表象を語る。シェイクスピアについての知識がなくてもついてこられるように、表象文化基礎論として普遍的な広がりをもたせた哲学講義としたい。
たとえば、ハムレットが「俺はクルミの中に閉じ込められても、無限の宇宙の王と思える男だ」と述べるのはフッサールの現象学的な考え方と同じであることを説明したり、想像力というのは「イメージを作る力」が原意であったことなど、表象文化基礎論として理解しておきたい基本的な事項をシェイクスピアを題材に してわかりやすく解説していく。
授業の方法としては、ハムレットの父の亡霊がなぜハムレットには見えて、母には見えないのかといった問題を、フランシス・ベーコンなども共有していた当時の認識論を踏まえて語るところから始めて、「主観的真実」と「客観的事実」の違い、二種類の時間の話、修辞や文体にこめられた演劇的効果、「生」の意味はパフォーマンスに託されていることなどといったさまざまな問題をめぐって講義していく。その際に、できるだけ、表象文化論的知識を援用したい。
・参考文献:随時示す
・成績評価:毎回の出席と最終レポートによる
表象文化基礎論演習
(夏2)
浦雅春 ロシア演劇研究:スタニスラフスキーからメイエルホリドへ
近代演劇の基礎を築いた二つの大きな演劇論を演出家スタニスラフスキーとメイエルホリドを素材に探る。自然主義演劇の確立から、演劇の身体的側面の全面的展開、アヴァンギャルド演劇への接続をたどる。モスクワ芸術座の設立から説き起こし、子弟でありまた同志でもあった二人が、その後どのように異なる演劇を開拓していったかを対比的に分析する。授業は講義形式で行うのと同時に、二人の演出家を扱った英文のテクストを受講者と読んでいく。
・参考文献:スタニスラフスキー『俳優の仕事』(未来社、2008年)/スタニスラフスキー『芸術におけるわが生涯』(岩波文庫、2008年)/ブローン『メイエルホリド 演劇の革命』(水声社、2008年)
・成績評価:平常点とレポート。
表象文化構造・機能論
(夏2)
一條麻美子 ヨーロッパ中世 − 受容の諸相
ヨーロッパ中世が近世以降いかなるイメージで受容されたかを、政治と文化の両方の側面から検証する。歴史的な中世とイメージとしての中世の乖離を意識しつつ、後世が中世をいかに受容し、かつ利用したかについて考えていく。基本的に講義形式で進めます。
・成績評価:平常点およびレポート
表象文化相関論
(冬2)
ドゥ=ヴォス、パトリック
(De Vos, Patrick)
開講時に指示する。
表象文化史
(冬2)
松岡心平 「観世家のアーカイブ」展(駒場美術博物館)に出品される世阿弥直筆能本「難波」「松浦(佐用姫)」「阿古屋松」「布留」などの検討を通して、世阿弥の能の世界を考えてみたい。ゼミナール形式の授業なので、受講者の発表が軸となる。東大駒場薪能ほかの能楽鑑賞も予定している。
表象文化史演習
(冬2)
岩佐 鉄男 開講時に指示する。
表象文化論実験実習I
(夏2)
田中純 エディトリアル・デザイン研究(雑誌プロジェクト2009 No.1)
授業の目標・概要:知的な雑誌を作る。そのために、エディトリアル・デザインについて研究する。現在において印刷メディア、それも「雑誌」を作ることの意味を考察し、実践する。とりあえず批評誌・思想誌・文芸誌がモデルとなるが、それには限定しない。実験的な発想を歓迎する。

授業計画:特徴的な編集方法やアート・ディレクションをもつ雑誌をいくつか取り上げて分析することを通じ、雑誌を作る技術について学ぶ。読者・目的などを設定して雑誌の企画を立て、分担して取材・執筆・編集・制作を行ない、夏学期末までに完成させる。現役編集者(雑誌ないし書籍)やデザイナーのお話をうかがう機会を設ける予定。
※初回の授業時に参加者は参考になりそうな雑誌を持参すること。雑誌のジャンルは問わない。

授業の方法:導入だけは講義。雑誌の分析は2回くらいで集中して討議形式で行ない、どんな雑誌を作るか、おおよそのイメージを共有する。あとは企画会議と進行状況のチェックやプレゼンテーションを兼ねた編集会議。参加者の技能にもよるが、編集長、編集者、カメラマン、取材記者(インタビュアー)、アート・ディレクターほか、担当を決める。一定の締め切りまでの雑誌完成が共通の使命。なお、田中はプロデューサーとして全体の進行を見守り、内容の最終的な品質管理は行なうが、現場の指揮は編集長に委ねる予定。

・参考文献:昔の雑誌類。凄い雑誌があったという歴史を知ることは必須である。教科書にあたるものはない。若い感性に期待し、創造性を重視する。
・成績評価:それぞれの持ち場で、雑誌制作のために働いたかどうかで評価する。

*これは後期課程学生による「雑誌プロジェクト2009 No.1」である。大学院生は「雑誌プロジェクト2009 No.2」に参加すること。この両者は並行して進行し、競い合う関係にある。夏学期の最後には2つのプロジェクト合同で合評会を行なう。
表象文化論実習II
(冬2)
表象文化論各教員 オムニバス講義
この授業は表象文化論分科の先生方によるオムニバス講義です。詳細は9月に掲示し、10月の内定生ガイダンスの際にも説明いたします。
・成績評価:6名の先生方の講義から3つを選びA4一枚でレポートを書いて頂き、平均点を成績とします。
*表象文化論分科生にとっては分科必修科目です。2年次に履修することをお勧めします。
舞台芸術論I
(夏2)
高橋宗五 ブレヒト演劇とは何か
ブレヒトは二十世紀における最も重要な劇作家の一人であるだけでなく、演出家としても二十世紀を代表する存在である。劇作家が自らの戯曲を演出する例は珍しくはないが、ブレヒトの特異性は彼独自の「叙事演劇」という演出手法を生み出したことにある。また彼は演劇論と呼びうる文章を多数残している。何故ブレヒトは「叙事演劇」を必要としたのか、それは彼の芝居とどのように関係しているかを明らかにすることを通してブレヒトの戯曲と演劇について考えてみたい。授業では『三文オペラ』『ガリレイの生涯』『肝っ玉お母とその子供たち』のオペラ乃至戯曲と彼の演劇論を読む予定である。ドイツ語ができたほうが望ましいが、必ずしも必要条件ではない。おもにゼミ形式で行うが、高橋が講義をする場合もある。
・参考文献:ペーター・ソンディ(ションディ)『現代戯曲の理論』(法政大学出版局、ウニヴェルシタス叢書)/ 『三文オペラ』『ガリレイの生涯』『肝っ玉お母とその子供たち』は総て岩淵達治訳で岩波文庫に所収。各自購入しておいて下さい。
・成績評価:授業中の発表と学期末に提出されるレポートによる
舞台芸術論II
(冬2)
内野儀 映画研究入門
映画研究は長らく行われてきた学問分野でありながら、日本では未だ市民権を学会的/社会的に得ているとはいいがたい分野です。この授業では、そうした現状をふまえ、映画研究の基本テクスト Pam Cook & Mieke Bernink (eds.) THE CINEMA BOOK 2nd Edition (London: British Film Institute, 1999) を教科書にして、「映画研究とは何か?」という問題について、受講者の皆さんと考えていきたいと思います。
具体的には上記テクストを毎回担当者に分担して発表してもらうという演習形式を取ります。成績評価は、その発表に加え、出席と授業への貢献度に期末試験とレポートによって行います。詳しくは開講時のオリエンテーションで説明しますが、受講希望者はできれば教科書を入手しておいてください。コピー配布も考えています。
毎回の授業でだいたい1回30頁程度進みます。担当の分量は受講者数によりますが、発表担当者は必ずレジメ(内容を簡潔にまとめたもの)を作ってきてください。
・成績評価:期末レポートは授業で学んだ内容を発展されて、具体的に一本の映画を取りあげ、それについて論じる内容とします。枚数は400字詰め原稿用換算で10枚程度。程度というのは9枚までなら許容範囲、11枚以上については、いくらでもかまわないという意味です。提出期限は追って連絡します。
・参考文献:上記参照
伝統芸能論II
(夏2)
観世銕之丞 日本の中世に成立し、近世・近代・現代とその時代の人々によって支えられ、伝承されてきた不思議な芸能の「能」を役者の視座から実技も交えて体験呼吸してみる。講義は少々、実技と実演、そして受講者に能の発声、身体術、面・装束等、立体的に能舞台上で体験してもらう。
・参考文献:「風姿花伝」等、世阿弥著書。「謡曲集」
・成績評価:第一に出席率とレポート内容の評価。
*能舞台上での実習の折は白足袋、あるいは白い洗濯されたソックスを各自用意されたい。
造形空間芸術論I
(夏2)
加治屋健司 作家たちの現代美術史
授業の目標・概要:第二次世界大戦後のアメリカ、ヨーロッパ、アジアにおける現代美術の歴史を概観する。現代美術の多様な表現をいくつかの時期とテーマに分けて整理したうえで、主義に基づく集団的な運動としてよりも、作家たちが行った選択の軌跡として多様な芸術表現の展開を検討する。現代美術の作家たちが制作を通して考察したことを読み解く力を高めることを目標とする。

授業計画:各時代の美術や文化の状況、それらに関する言説を概観した後、スライドやビデオで代表的な作品を説明する。レヴュー・セッションを設けて講義を振り返ると同時にディスカッションを行い、現代美術について自発的に考える機会とする。
1.1945-1965年の美術史とその言説
2.抽象の黄昏(抽象表現主義、アンフォルメル、カラーフィールド絵画)
3.大衆文化の攻勢(デュシャン、ラウシェンバーグ、ジョーンズ、ポップ・アート)
4.反芸術の季節(ハプニング、イヴェント、具体美術協会、読売アンデパンダン展)
5.レヴュー・セッション1(芸術と文化)
6.1965-1985年の美術史とその言説
7.物質と知覚(ミニマル・アート、高松次郎、もの派)
8.概念と言語(コンセプチュアル・アート、ルーシェイ、ブロータス)
9.環境と社会(アースワーク、ハーケ、セラ)
10.レヴュー・セッション2(美術館と文化政策)
11.1985-2005年の美術史とその言説
12.歴史と記憶(キーファー、リヒター、ポルケ、カバコフ)
13.メディアと身体(ナウマン、ヴィオラ、シャーマン、ダムタイプ)
14.グローバル化の時代(バーニー、ケントリッジ、ティラヴァーニャ、ホアン・ヨンピン)
15.レヴュー・セッション3(国際展と政治)

授業の方法:スライドやビデオを用いて講義を行った後、レヴュー・セッションでディスカッション等を実施する。

・参考文献:講義全体に関わるものとしては、以下を挙げておく。
Kristine Stiles, and Peter Selz, eds. Theories and Documents of Contemporary Art: A Sourcebook of Artists' Writings (Berkeley: University of California Press, 1996).
Hal Foster, Rosalind Krauss, Yve-Alain Bois, and Benjamin H. D. Buchloh, eds. Art since 1900: Modernism, Antimodernism, Postmodernism: 1945 to the Present (London: Thames & Hudson, 2004).
Yve-Alain Bois and Rosalind Krauss, Formless: A User's Guide (New York: Zone Books, 1997).
個別のテーマについては、授業中に適宜指示する。

・成績評価:出席及びレヴュー・セッションでの取り組みを50%、レポートを50%の割合で成績をつける。授業内容の理解度、議論の内容と形式の妥当性を基準に評価する。授業初日に、レポートの課題と提出期限、提出方法を告知する。

*その他:受講前に、東京都現代美術館の「池田亮司」展、東京国立近代美術館の「ヴィデオを待ちながら」展、国立新美術館の「アーティスト・ファイル2009」展、「野村仁」展等に行き、作品に触れる機会を作って下さい。"
音響芸術論II
(夏2)
長木誠司 「ヴェリズモ」オペラ再考
1880年代にイタリアに現れた「ヴェリズモ」オペラを、その起源、展開、受容と広がり(イタリア以外を含めた)、社会的・歴史的要因、出版といった視点から再検討する。基本的に講義形式によって進めるが、希望者には個人発表も考慮する。
・参考文献:講義のなかで指示する。
・成績評価:発表ないしはレポート提出による。
*一般的なオペラ・レパートリーについての基本的な知識を持った者のみ受講すること。外国語に関する知識はとくに求めないが、対象はオペラなので、あった方がよいことは自明である。
映像芸術論I
(夏2)
クリス・フジワラ Film Time
In this course, we will investigate some related areas in the aesthetics of cinema. First, we will focus on ways that films represent spectatorship and create models of how they want to be watched. Second, we will think about time in cinema, paying close attention to rhythm, duration, and the moods and qualities of cinematic time. Third, we will examine the status of the human figure in films, considering the inscription of faces, bodies, and voices; themes of wounding, aging, and death; and freedom vs. automatism. Fourth, we will look at how films are experienced as whole and continuous or as incomplete and discontinuous. Throughout the course, we will stay with certain directors: Fritz Lang, Roberto Rossellini, Howard Hawks, Otto Preminger, Jacques Tourneur, Eric Rohmer, Naruse Mikio, Jerry Lewis, and Max Ophuls. Most of these filmmakers belong to what is called the classical cinema, but the course will emphasize seeing their works as "post-classical" and perceiving their vital relevance to the theory of cinema today. The course will be taught in English.
Lecture and discussion with in-class screenings and analysis of scenes from films.
・参考文献:Short selected readings in film theory and criticism (in English).
・成績評価:Students will be evaluated on the quality of their written papers and participation in class.
映像芸術論II
(冬2)
松浦寿輝 映画における「サスペンス」と「時間」
映画という表象形式における「サスペンス」と「時間」の概念の特異性を浮かび上がらせることを通じて、映画史の諸問題、また広くは20世紀の映像芸術の諸問題への導入としたい。ヒッチコック、小津、タルコフスキーなど、際立った「時間」感覚を持つ映画作家の作品を順次取り上げてゆく。
・成績評価:学期末のレポートによって行う。
言語芸術論I
(冬2)
石光泰夫 歌舞伎研究
授業の目標・概要:歌舞伎をテーマとして、歌舞伎独自の言語が舞台にどう生かされるかを、個別の作品をつうじて検証してみる。詳細は冬学期の開講前にあらためて告知する。
言語芸術論II
(夏2)
中島隆博 前近代の儒教における「方法」
日本と中国の前近代の儒教において、学問をどのように基礎づけていったのか、その「方法」について考える。
全体を3つに分け、第一部では、江戸期の日本儒教における「方法」について、徂徠と仁斎を考える。第二部では、清代の中国儒教における「方法」について、王夫之と戴震を取り上げる。第三部は、参加者の発表に充てる。
授業の前半は講義で、後半は発表となる。ディスカッションをベースにした授業になるので、積極的に参加してほしい
。 ・参考文献:授業中に指示する。
・成績評価:平常点とレポート。レポートは期末レポートだけでなく、中間レポートを課すこともある。
表象文化論特殊講義I
(夏2)
高橋哲哉 脱構築とキリスト教:「十字架の神学」を中心に
キリスト教とくにその「十字架の神学」の思想に、脱構築(ディコンストラクション)の視点からアプローチする。
最初に簡単なイントロダクションを行なった後、テキスト読解を中心に進める。
講義に演習を交える。Anthony W. Bartlett, Cross Purposes, The Violent Grammar of Christian Atonement, Trinity Press International, 2001 など最近の重要文献を取り上げる。
・参考文献:高橋哲哉『デリダ 脱構築』講談社
・成績評価: 平常点とレポート
表象文化論特殊講義II
(夏2)
清水晶子 クィア理論入門
クィア理論の入門コースとして、英米におけるクィア理論と日本におけるとりわけ1990年代以降の理論展開を概観する。
まずは英米のクィア理論(クィアスタディーズ)における基本的な議論および歴史的背景を知るところからはじめ、その後日本語で書かれた文献の読解をおこなう。日本語での文献はとりわけ日本にクィア理論が「輸入された」とされる1990年代以降の学術論文に限定し、日本語における理論がどのような政治的・学問的背景のもとにどのような展開をしていたのかを考察するきっかけとしたい。
ただし、この授業の目的は日本のクィア(あるいはLGBT)の生活/文化/状況などについての概論的な知識を得ることではなく、「クィア理論」が何を、どのような理論的展開によって、目指そうとしてきたのか、それを英米と日本の双方の文脈において理解することである。
このコースはAIKOMとの共同コースである。授業は主に英語で進められ、最低限度の英語読解能力は当然要求されるが、日本語での発言は認められる。また、フェミニズム/クィア理論の基礎的な知識があることが望ましいが、それを履修条件とはしない。
・参考文献:Nikki Sullivan, "A Critical Introduction to Queeer Theory", New York University Press, 2003.
その他文献については授業において指示する。
・成績評価:授業中のディスカッションなどにおける参加(場合によってはプレゼンテーション)および期末レポートによって評価する。
表象文化論特殊研究演習I
(夏2)
小林康夫 フランス現代の詩的なテクストを読む
授業は演習形式。授業計画は開講時に指示する。
・成績評価:平常点とレポート
表象文化論特殊研究演習II
(夏2)
刈間文俊 中国映画史をどう見るか
中国映画史の上で重要な作品を取り上げ、映画史を概観しながら、その特徴と課題を検討する。中国映画を時系列でたどりながら、重要な作品を取り上げつつ、従来の中国映画史ではなにが見落とされていたかを、中心に検討する。
中国映画の具体的な作品を取り上げ、映像資料等を使いながら、講義を中心にした授業を行うが、いくつかの作品については、適宜レポートなり発表を課す予定である。
・参考文献:講義中に随時紹介する
・成績評価:発表とレポートによる
表象文化論特殊研究演習III
(冬2)
竹峰義和 アドルノ「文化産業」論の再検討
さまざまなアドルノのタームのなかでもっとも人口に膾炙したものの一つでありながらも、しばしば批判理論の限界や欠陥の象徴とも見なされてきた「文化産業 Kulturindustrie」の概念について再検討したいと思います。手始めに、Adorno, "Résumé über Kulturindustrie" (1963) をドイツ語原文で精読する作業をつうじて、思想的なアウトラインを確認します。そのあと、メディア論的な観点から「文化産業」論を考察した Dieter Prokop, "Dialektik der Kulturindustrie: Ein Beitrag der neuen kritischen Medienforschung", in: Zeitschrift für kritische Theorie 14/2002 などを手掛かりとして、アドルノの社会理論のアクチュアルな可能性と限界について議論したいと思います。ドイツ語文献の講読が基本となりますので、受講にあたってはドイツ語を既習していることを条件とします。アドルノやフランクフルト学派の思想に興味ある方のほか、ドイツ語の読解力・翻訳力を向上させたい方を歓迎します。
・参考文献:アドルノ/ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』(徳永洵訳、岩波文庫、2007)。それ以外の文献については、授業内で適宜指示します。
・成績評価:成績評価方法:毎回の出席・予習状況と担当分の発表、学期末のレポートをもとに総合的に評価します。
表象文化論特殊研究演習IV
(冬2)
白井雅人 メディアアート分析
メディアアートのアートとしての可能性の検証。
メディアアートは新しいテクノロジー(現在ではとくにコンピュータ)を介在させたアートである。このメディアアートの概要ならびに歴史的展開を簡単に紹介した後、メディアアートの諸相の中からいくつかのトピックスを取り上げ、文献資料等と作品の体験(あるいは疑似体験)とを並行させながら検討する。
初めの数回は講義形式で行い、その後は参加者による発表とディスカッションを合わせて行う予定。全体的に映像資料等の提示を多く用いる。
・参考文献::白井雅人+森公一+砥綿正之+泊博雅編『メディアアートの教科書』(フィルムアート社)
その他講義内で指示する。
・成績評価:授業への出席、発表、学期末レポートによる。