1996年度授業紹介 ── 大学院

講座名 担当教員 講座内容
文化創造論I 小林康夫 大地の文化創造論 (夏)
文化創造論原論の可能性を探りつつ、文化の原基である「大地」について考える。文化の根底にある物質的なもの、身体的なものに対する考察。哲学的なものと文化論とをつなぐ思考を展開する。

アナンケの研究》 (冬)
アナンケ(必然性)に関する、おそらく長期間にわたる研究の最初のステップとなる。哲学、精神分析、文学などいくつかのディシプリンを横断しつつ、人間にとっての必然性のロジック(複数)を解明することを目標とする。
文化制度論II(夏・冬) 高橋哲哉 ディコンストラクションの諸問題
ディコンストラクションの理論的・歴史的射程について検討する。
文化クリティシズムII (夏・冬) 高橋宗五 十八世紀における文化概念と批評概念の成立
ドイツ観念論と美学
マルチメディア解析II(夏・冬) 松浦寿輝 文学空間=イメージ空間
ブランショのイメージ論のポストモダン的展開の可能性を検討する。
伝統と創造I (夏・冬) 桑野 隆 バフチン研究
ここ数年の間に欧米圏やロシアで出たバフチン論にはいくつかの新しい動きが見られる。扱っている領域は、文学、芸術、思想、さらには文化一般といったようにさまざまであるが、これらの動きを、バフチン自身に関する新資料とも照らし合わせながら、検討していきたい。
文化ダイナミクス演習I (冬 ) 杉橋陽一 ブルーメンベルクとその周辺
1920、30年代のカール・シュミット、エリック・ペーターゾン、フェーゲリンなどとブルーメンベルクがつくる思想的星位を研究する。
文化ダイナミクス演習III (夏) De Vos, Patrick Antoine Vitezの演劇論
文化ダイナミクス実験実習I (冬) 河合祥一郎 installationひとつの空間をobjectとして、それを如何に飾るかというinstallationを行う。Robert Wilsonなどが行っているinstallationがモデル。プラン作成の討論から実際の作業に至るまですべて英語で行う。
文化ダイナミクス実験実習II (夏) 佐藤良明 ビデオ作品の制作
シナリオを書くところから始めて、撮影・ビデオ編集、アフレコ・字幕スーパーによって15分程度のビデオ作品の完成をめざす。
イメージ分析論I (夏・冬) 蓮實重彦 イメージ分析論 理論と実践
現代の代表的な映画論の著作や論文を読みながら、20世紀におけるイメージをめぐる思考の展開をたどる。
表象技術論II(夏・冬) 田中 純 テクノロジーの存在論
建築における〈技術〉、〈テクノロジー〉の問題を歴史的に分析する。
表象文化史I (夏・冬) 中村健之介 ロシア文化の「様相」
ビリントン『イコンと斧』を道案内に、10世紀からのロシア文化の「様相」を探る。
アート・マネージメント論I (冬) 高辻知義 歌劇というジャンルの社会的営みについて——ワーグナーを中心として
パフォーミング・アーツ論II (夏・冬) 浦 雅春 ロシアのマス・カルチャー
19世紀末に台頭したマス・カルチャー——それがいかなる条件の下で産み落とされ、ロシアにおいていかなる特殊性を帯びていたか、またどのようなジャンルを育んでいったか、その具体的な歴史をたどると同時に、ハイ・カルチャーや民衆文化との関係から近代におけるマス・カルチャー一般の特質を考えてみたい。
表象文化論演習I(冬) 刈間文俊 中国映画の諸相
表象文化論演習II(冬) 一條麻美子 中世文芸受容の諸相
古い時代の作品について、その成立時における受容のあり方をもとに、新たな解釈の方向性を探る。テーマとしては朗読、黙読の問題などが考えられる。
表象文化論実験実習I (夏) 岩佐鉄男 環境と芸術
芸術作品と環境との関わりを、とくに《音》を中心にして考える。音を聴くこと、音を出すこと、音を作ることなど、実地の作業を通じて問題の理解を深める。
表象文化論実験実習II(夏・冬) 松岡心平 復曲能参加と能楽論研究
橋の会による「逢坂物狂」の復曲プロセス、新作能「鷹井」のリハーサル等を実地体験してもらう一方で、世阿弥あるいは金春禅竹の能楽論を読み進めたい。
表象文化論実験実習III(冬) 石光泰夫 「表現する身体」の諸相
パフォーミング・アーツを中心とした「表現する身体」の諸相を、マルチ・メディア環境やコンピュータ・ソフトウェア、その他の実験手段などを使用しながら、探求する。
超域文化科学特別講義III(冬) Blair, David Electronic cinema workshop
超域文化科学特殊研究II(夏) 石光泰夫 ヒステリー的身体の考古学——文学と舞踊のはざまに眼をすえながら
ヒステリー的身体が芸術上の重要なトポスとして18世紀末の文学に姿を現し、それがロマン主義文学で完成された造型に到達するとともに、批判的にそれを分節する言語をも発明してゆく様を追跡しながら、少し遅れてそれがバレエに引き継がれ、バレエにおいても抑圧と回帰を繰り返しながらモダンダンスに流れ込んでゆくその歴史を考察する。
超域文化科学特殊演習I(夏) 滝浪幸次郎 歌舞伎女形論(夏)
白浪物研究(冬)